世界一売れたビジネス書、フランクリン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』の徹底解説シリーズ、第6弾です。第6の習慣「シナジーを創り出す」は、『7つの習慣』における他者との協力によって個人では達成できないレベルでの成功を成し遂げる「公的成功」の最終段階です。
第6の習慣「シナジーを創り出す」とは、相手との相互作用によって「1+1」を「2以上」にすることです。互いが互いの欠点を補い合い、強みを生かし合うことで、ひとりでは成し遂げられなかったより大きな成果を生み出すことこそ、シナジーを発揮するということなのです。
この第6の習慣は『7つの習慣』の到達点とも言えるもので、充実した仕事や人間関係を手にするための重要ポイントです。この『7つの習慣』徹底解説シリーズもラストスパート、第6の習慣について詳しくみていきましょう!
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第6の習慣「シナジーを創り出す(相乗効果を発揮する)」とは?
「第6の習慣 シナジーを創り出す」とは、他者と協力してチームワークを発揮して、個人では成し遂げられない大きな目標を達成したり、新たな方法や解決策を生み出したりする、創造的協力の習慣です。
それでは早速、大きな成果を成し遂げるために必要不可欠なシナジー(相乗効果)について、さらに詳しく学んでいきましょう。
シナジー(相乗効果)とは? ── 大きな成果に到達する最良の方法
シナジー(相乗効果)について、コヴィー博士は本書の中で以下のように語っています。
“シナジーは、あらゆる人の人生においてもっとも崇高な活動であり、他のすべての習慣を実践しているかどうかの真価を問うものであり、またその目的である。”
── スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(Kindle版, 2013年)p.431より
他人とのシナジーを発揮してひとりでは成し得ないほどの大きな成果を生み出すことは、人生における一つの目標ともいえます。社会が組織を中心にして回っているのも、本質的には「人と人との間に生まれるシナジーでより大きな成果を生み出すため」です。それだけ、シナジーを発揮するとは崇高な活動なのです。
ただし、コヴィー博士の言葉にもある通り、シナジーを生み出すためにはそれぞれの個人が第1〜第5の習慣を理解し、実践していることが不可欠です。つまり、それぞれが「自立」した存在として「私的成功」を収めるだけの能力を持ち、そのうえで「Win-Winの結果」のために「相手を尊重した態度を示す」ことが欠かせないのです!
『7つの習慣』徹底解説① ──「第1の習慣 主体的である(主体性を発揮する)」とは?
(関連記事) (関連記事) (関連記事)コヴィー博士はシナジーについて、以下のようにも語っています。
“人間の内面にある最高の力を引き出し、一つにまとめ、解き放つ。ここまで学んできたすべての習慣は、シナジーの奇跡を創り出すための準備だったのである”
── スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(Kindle版, 2013年)p.423より
人生に波乱はつきもの。だからこそ、「シナジー」は、困難に立ち向かったり新しい道を拓いたりする過程において、僕たちの背中を押してくれるのです。
シナジーを生み出す方法 ── 「自立」した個人として「相互依存」の関係を創り出す
第6の習慣「シナジーを創り出す」を実現するためには、第1〜5の習慣で積み上げてきた土台を活かして、自立した個人同士の「相互依存」の関係を構築することが重要です。
そのため、まずは第1〜3の習慣で、「自立」した個人としての「私的成功」を達成し、人格の基礎を作り上げます。そのうえで、他人との関係性では「互いに相手への理解を示す(第5の習慣)」ことによって信頼を積み上げ、「Win-Winの関係(第4の習慣)」の構築を目指します。こうしたベースによる「信頼残高」の積み上げがあって、はじめて「シナジー」を発揮できるのです。
さらに、コヴィー博士はシナジーを生み出すための自立した個人について、以下のように語ります。
“内面がしっかりと安定し、心を開いてものごとを受け入れ、冒険に心躍らせる必要がある。”
── スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(Kindle版, 2013年)p.423より
シナジーを生み出すためには、お互いが「主体性」を持って物事を考えると同時に、オープンなマインドで相手の意見に耳を傾け、認め合うことが前提となります。それだけでなく、自分とは違った意見、自分が知らなかった世界に「好奇心」を持ち、前向きな姿勢で検討していくことがシナジーを生み出す原動力になります。
「人格」と「信頼」の土台の上に「Win-Win」の関係を乗せて育てていく
シナジーを生み出すのは、一人では不可能です。そのため、第4の習慣「Win-Winを考える」が重要なポイントになってきます。自分と相手がともに「勝つ」、つまり、双方にとって良い結果をもたらす人間関係を築く努力がなければ、他者との間に良い「相互依存」の関係を築き、シナジーを生み出すことはできません。
Win-Winの関係を築くためには、各個人の成熟した「人格」と、お互いへの「信頼」が必要不可欠です。シナジーを生み出すためには非常に大きなエネルギーを要するため、どちらか一方が未熟であったり、不信感を持っていたりするような脆弱な関係性では、不具合が生じて遅かれ早かれ関係が崩れてしまいます。
加えて、他者と一緒に何かに取り組むときに、自分と他者の考え方や行動の違いを思い知ることになります。一人として同じ人はいないのです。その違いに直面したときの態度が、シナジーを生み出せるどうかに大きく影響します。まずは相手の立場を理解し、「Win-Winの関係」を作り出そうと考えることが、シナジーを生み出すための第一歩なのです。
違いを認め、お互いをリスペクトすることが大切
「Win-Winの関係」を創り出すために必要なのは、相手へのリスペクトです。コヴィー博士は、次のように述べています。
“シナジーの本質は、お互いの違いを認め、尊重し、自分の強みを伸ばし、弱いところを補うことである”
── スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(Kindle版, 2013年)p.427より
あなたは、自分が違いを認めて、相手を受け入れて尊重する広い心があると思いますか?
普段の自分の生活を思い出してみてください。
- 自分と反対意見が出たときに、反射的に否定をしていませんか?
- 職場で、よく意見がぶつかってしまう同僚や上司がいませんか?
- 自分の意見があるのに、事を荒立てたくないからと我慢していませんか?
誰かと一緒に何かを取り組むときに、違いやお互いの強み弱みを理解し、リスペクトする精神を保ち続けるというのは、実は非常に難しいものです。自分の意見を押し殺して、相手に合わせてしまうというのも、「Win-Win」の関係を築けておらず、その関係性は遅かれ早かれ破綻します。そんな関係性では、シナジーを生み出すのは到底不可能です。
第5の習慣「まず理解に徹する、そして理解される」にもあるように、自分から相手の話に耳を傾ける姿勢を見せることで、相手が自分を見る目も、相手の態度も変わってきます。相手に心からの「共感」を示し、「共感による傾聴」をすることこそ、相手へのリスペクトを示す具体的な方法なのです。
妥協ではなく「第3案を生み出す」
2つの意見が対立したときに、どちらか一方だけを選んだり妥協したりするのではなく、両者の相違点を認めて尊重し、それぞれの良いところを持ち合わせて新しい選択肢「第3の案」を創ることも、シナジーを生み出すことに他なりません。
もし2つの意見があったとすれば、つい、自分の意見を通すために反対意見に対してなんとか対抗しようとしたり、場を丸く収めるために諦めるという形で妥協したりすることが多いと思います。しかし、このような対応は、ただのその場しのぎの短期的なものであり、Win-Winの関係性でもないため、将来的な希望が持てません。
自分が先に心を開き、対立するのではなく共にもっと良い方法を考えたいという姿勢を示しましょう。そして、相手の違いを尊重をしたうえで、良質なコミュニケーションを取っていくことで、シナジーが生まれていくのです。
妥協ではなく「第3案」を生み出すことができれば、心は解放され、喜びに満ち溢れ、問題は解決するという、好循環(ポジティブループ)が生まれます。第3の案を考えることは、職場や学校、家庭など、あらゆる場面での問題解決を助け、絆を深めることができるのです。
自然界はすべてシナジーである ── ネガティブなエネルギーをかわして創造的協力を築きあげる
シナジーは人間だけによって生み出されるのではなく、自然界でも見受けられます。むしろ、自然界こそシナジーの宝庫なのです。
- 木々は地中で根を張って、支えあって生きている
- 1種類より2種類の植物を隣り合わせたほうが良く育つ
- 雁が空を「V字編隊」を組んで飛ぶことで、空気抵抗を減らして1匹で飛ぶより2倍のスピードで移動できる
そう、自然界にはシナジーが溢れているのです。言葉がない植物や動物でも、他者と協力するほうが良いということをわかっています。このことからもわかるように、「シナジーを創り出す」とは世の中の本質的な大原則のひとつなのです。
しかし、僕たち人間はどうでしょうか? この世の中は、自分以外の誰かとの相互依存で成り立っているにも関わらず、保身のために相手の間違いを指摘したり、優秀な人材に対してライバル心を燃やして対立したり……。
人間の生存本能からそのような態度を取ってしまうということも一理ありますが、基本的にはネガティブなエネルギーを生む場からは、Win-Winの関係もシナジーも生まれるはずがありません。では、創造的協力を築くのに弊害となるネガティブな雰囲気に打ち勝つにはどうすればよいでしょうか?
ネガティブな雰囲気に対抗するときこそシナジーが必要 ──「力の場の分析」モデル
「力の場の分析」モデルは社会心理学者クルト・レヴィンによって提唱されました。本書の中で以下のように紹介されています。
“現在の能力や状態は、上向きの推進力とそれを妨げ用とする抑止力とがつりあったレベルと表している。”
── スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(Kindle版, 2013年)p.443より
要は、ポジティブにがんばろうとする推進力と、そのあしを引っ張ろうとするネガティブな抑止力があり、そのバランスによって現在の能力や状態が作られているということです。このモデルによれば、何かを新しいことを始めるときには、必ず「抑止力」がかかるということが読み解けます。
身に覚えはないでしょうか? せっかく誰かが「これをやろう」と提案してくれたのに、文句や反対意見ばかりを出す人のせいで白けてしまい、結局ナシになってしまったなんてことは、ありがちな話です。
推進力と抑止力は互いに背を向けていて、ヨーヨーのように反発しあっているため、たとえものすごいエネルギー(推進力)を駆使したとしても、必ずそれに伴った反動(抑止力)が生まれます。
そんな抑止力を制する方法は「力」ではありません。第4〜6の習慣によって身につけた「態度」および「人間性」です。両者の成功を願い、常に傾聴して、磨き上げられた人格を持って相手との関係性を構築することで、氷のような「抑止力」を溶かすことができます。そして、解放された推進力がどんどん上向きに昇り、シナジーを生み出していくのです。
【まとめ】「シナジー(相乗効果)」を発揮して、1人では辿り着けない成果を掴み取ろう!
今回はフランクリン・R・コヴィー博士の世界的ベストセラー『7つの習慣』から、第6の習慣「シナジーを創り出す」を徹底解説しました。
「シナジー」は相乗効果とも呼ばれ、全体の合計が個々の相和より大きくなることで、1+1の合計が2ではなく、4にも10にも100にもなるということです。このように一人では成し遂げられないことを、他者と協力して行うことで合計以上の成果を生み出すことがシナジーであり、公的成功が目指すべき姿です。
そのためには、他者との違いを受け入れ、尊重するという姿勢が必要不可欠。今まで積み上げてきた第1〜5の習慣が土台となって達成できるステージでもあるため、一人の人間として安定したメンタルや自立も求められます。
シナジーを生み出すことで、大きな達成感や他者との絆、そして、圧倒的な成果を手に入れることができます。第6の習慣を実践できることは、人生を成功に導くといっても過言ではありません。日々の生活の中で、シナジーを生み出せるように意識して行動し、一緒に人生を充実させていきましょう!
【参考資料】
- スティーブン・R・コヴィー 著『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』(キングベアー出版, 2013年 ※原著1996年)
- スティーブン・R・コヴィー 著『7つの習慣 成功には原則があった!』(キングベアー出版, 1996年)
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