マーケティング

インサイトはマーケティングの最重要ポイント!顧客心理の核心をつく方法とは?

マーケティングでは、「インサイト(Insight)」という言葉がよく使われます。インサイトは「消費者インサイト」や「顧客インサイト」とも呼ばれ、「消費者の深層心理の中にあり、表面化していない真実」あるいは「購買行動の根底にある、隠された核心」などを意味します。

つまり、インサイトとは「顧客が無意識下に購入するかどうかを決定付けているキーポイント」ということです!

久保真介
久保真介
なお、BtoBの世界では「ビジネス・インサイト」と言います!

マーケティング戦略を立案するときは、この消費者インサイトを見抜けるかどうかが非常に重要です。インサイトを射抜いた商品開発やプロモーションができれば、顧客はその商品のベネフィットを強く実感して商品が欲しくなる(=ビジネスが成功する)のです。

目次
  1. マーケティング成功のカギ「インサイト(顧客インサイト・ビジネスインサイト)」とは?
  2. インサイトには2つの種類がある ──「認識」を動かすインサイトと「感情」を動かすインサイト
  3. インサイトを見抜けば売上が上がる!USJの業績V字回復の事例から読み解くインサイトの重要性
  4. インサイトはどう見極める? 事例からわかる具体的な見つけ方と落とし穴
  5. 【まとめ】インサイトを射抜いたマーケティング戦略でビジネスを成功させよう!

マーケティング成功のカギ「インサイト(顧客インサイト・ビジネスインサイト)」とは?

インサイト(Insight)を直訳すると「洞察、観察、物事を見抜く力」という意味ですが、マーケティングにおいてはマーケターの観察力や洞察力といった「能力」を指すわけではありません。「顧客インサイト(消費者インサイト)」として、お客さま側の心の奥底にある「深層心理」を表す言葉として使われます。

【ポイント】
ただし、どんな深層心理でもインサイトになるわけではありません。インサイトとは、顧客が無意識のうちに抱いている欲求や感情のことであり、人々の間に無意識のうちに共通されている(購買動機に結びつく)思考や態度のことです。

簡単に言えば、インサイトは「お客様自身も気づいていない本音」と言い換えることもできます。インサイトについて非常にわかりやすく解説しているのが、「株式会社 刀」のCEOを務めるマーケター・森岡毅さんの著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』です。この中で、森岡さんは次のように語っています。

“インサイトはあくまでも隠された真実であって、指摘されてみて平気で「そうだよ」なんて消費者に反応されるものはインサイトではないのです。「いや、そんなことはないよ!」と拒否してみたくなったり、考えるのが嫌だからできるだけ考えないようにしているものがインサイトです。強い消費者インサイトは、理性を「はっと」させるか、感情を深く「エグる」ものです。
── 森岡毅 著『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』(KADOKAWA, 2016年)p.157より(※ 太字は当サイトで編集)

顧客インサイトはプロモーション戦略を中心に利用されます。インサイトを的確についた顧客コミュニケーションをすることで、消費者の認識を大きく変えることができます

たとえば、サントリーが緑茶「伊右衛門」を開発したときには、「お茶は日本的スローライフに戻ることができる唯一の飲み物」というインサイトを探り当て、それに合わせたプロモーション戦略をすることで大ヒットにつながりました。

「顧客ニーズ」と「顧客インサイト」の違い

インサイトとは「顧客が無意識下に購入するかどうかを決定付けているキーポイント」ですが、「潜在ニーズ」と混同されがちです。

【ポイント】
潜在ニーズとは「顧客ニーズ(=お客さまの需要や欲求)」の一種であり、その中でもお客さま自身が認識していないニーズを言います。

久保真介
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ちなみに「お客さま自身で自覚しているニーズ」は、潜在ニーズに対して「顕在ニーズ」と呼ばれます。

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顕在ニーズ・潜在ニーズ・顧客インサイトの例

たとえば、ダイエットを始めようと思っている人がいるとします。「(ダイエットをして)痩せたい」という欲求は自ら意識しているため「顕在ニーズ」といえます。しかし、痩せたいという顕在ニーズの奥には、「痩せて自分に自信をもちたい」という、本人すらも気付いていない欲求が隠れている可能性があり、これが「顕在ニーズ」にあたります。

一見似たように聞こえる「インサイト」と「潜在ニーズ」ですが、実は明確な違いがあります。ともに顧客の無意識下の欲求を指していますが、インサイトの方が潜在ニーズよりもさらに深い所にある想い を意味しています。

先ほどのダイエットの例でいうと、「痩せて自分に自信をもちたい」という潜在ニーズをさらに探っていくと、たとえば「学生の頃、好きな人に告白したけど太っていたせいでフラれてしまった」という過去があるかも知れません。このような、深層心理に直結する、心を深くエグるものが「インサイト」なのです。そして、そこに訴えかけるような商品開発や広告戦略をすることで、強い購買意欲を掻き立てられるのです。

久保真介
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先ほどのダイエットの例なら、たとえばこんなCMがベタですが良いかもしれません。── ダイエットに成功した彼女。同窓会で昔フラれた男に再会して言い寄られるけど、自信をつけた彼女はさらりとかわして彼氏の乗る迎えの車に帰っていく ── もちろん、CMの最後にはその女優さんが自社のダイエット商品を使っているシーンが入るわけですね。インサイトを衝くことで、商品の印象が強烈に焼きつき、購買意欲が高まるのです!

お客さまにインタビューしながら掘り下げて質問していけば、お客さまも自身が抱えている潜在ニーズにハッと気付くことがあります。しかしインサイトの場合、そうもいきません。胸の奥に隠していることも少なくないので、インタビューや顧客観察の中からインサイトを探り当てるマーケターの「センス」や「経験」が必要となるのです。

インサイトには2つの種類がある ──「認識」を動かすインサイトと「感情」を動かすインサイト

インサイトを衝いたプロモーションはビジネス成功のカギとも言えるものですが、そんなインサイトには2つの種類があると言います。「株式会社 刀」の森岡毅さんは著書『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』の中で、インサイトを次のように分類しています。

  1. マインド・オープニング・インサイト → 顧客の「認識」を動かす
  2. ハート・オープニング・インサイト → 顧客の「感情」を動かす

➀マインド・オープニング・インサイト

インサイトのなかでも「顧客に商品やサービスの真の価値をハッと気付かせる」ものをマインド・オープニング・インサイトと言います。

森岡さんの著書の中から、マインド・オープニング・インサイトを衝いたプロモーションの事例を引用しましょう。P&Gの洗濯洗剤「アリエール」の事例です。

“「除菌ができるアリエール」という新バージョンを発売したのですが、さっぱり売れません。当時は衣類に菌がいるなどという消費者の認識はほとんどなかったので、潜在が除菌をするメリットが消費者にはピンとこなかったのです。
 そこでその同僚はマインド・オープニング・インサイトを見つけて衝きました。「部屋干しの衣類からニオイがするのは衣類にたくさん菌がいるから」というインサイトです。このインサイトによって、消費者は「あー!なるほど!服には菌がついていたのか!」と除菌という便益の価値を一発で理解することができるようになったのです。”
── 森岡毅 著『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門』(KADOKAWA, 2016年)p.157より(※ 太字は当サイトで編集)

「洋服に菌がいる」という認識はなかったとしても、「部屋干しの服のニオイが気になる」とはみんな感じていたはずです。このインサイトに「除菌力」を結びつける顧客コミュニケーションをすることで、アリエールは売上を大きく伸ばすことに成功したのです。

➁ハート・オープニング・インサイト

顧客の感情をえぐり出して、商品やサービスの必要性に気付かせるようなインサイトは、ハート・オープニング・インサイトと呼ばれます。ときには顧客が目をそむけたくなったり、危機感を感じたりするようなメッセージを伝え、商品・サービスの購入に導きます。

一例として、ハート・オープニング・インサイトを衝いた「高性能望遠デジタルカメラのCM」を考えてみましょう。

── 娘の結婚式に出席する父親。式の中で、昔自分が撮影した覚えのある、娘が小学生時代だった頃の運動会の映像が流される。一生懸命走る娘の姿に、こちらに気づいて手を振る姿。そこに望遠機能を活かしてズームイン。そして、そんな昔の映像を見ながら頬に涙を落とす父親。最後に「キレイな思い出を、もっとキレイに残そう」とナレーションを入れて、商品のカットイン ──

どうでしょう、ただ性能の良さを伝えるCMより、その商品が自分にどんな恩恵をもたらしてくれるのかイメージしやすくはないでしょうか? お子さんを持つ父親であれば、CMを見た後には「そういえば、もうすぐ子どもの運動会だったな。今のカメラもだいぶ古いし、次の休みの日に家電量販店にも行ってみようかな」という気になる人も多いはずです。

久保真介
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つまり、潜在的に思っていたことを可視化してあげて、心を大きく揺り動かすんです!そして購買意欲に繋げるわけですね。

インサイトを見抜けば売上が上がる!USJの業績V字回復の事例から読み解くインサイトの重要性

顧客の心の奥底にあるインサイトを的確に衝いたインサイトは、顧客を惹きつけ、ブームや大ヒットを生み出します。インサイトを見抜いて売上を倍増させた事例として、森岡毅さんによるUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)再建の例を見ていきましょう。

久保真介
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ちなみに、これから紹介する事例はすべて森岡毅さんの書籍『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』に掲載されているので、より詳しく知りたい方はチェックしてみてください!

【事例①】「ハロウィーン・ホラー・ナイト」でTDLを抜いて売上日本一のテーマパークへ!

USJの「ハロウィーン・ホラー・ナイト」は、あなたも一度は体験したりテレビで見たりしたことがあるのではないでしょうか? パーク中にゾンビが解き放たれて、入場者が逃げ叫ぶUSJの秋の目玉イベントです。2011年から始まったこのイベントは毎年人気を拡大し、2015年10月にはあのTDLを超えて日本一の集客を記録するという快挙を成し遂げました。

この大人気イベントの仕掛け人こそ、当時CMOを努めていた森岡毅さんです。ハロウィーン・ホラー・ナイトは、森岡さんによる顧客インサイトを衝いた見事なアイデアから生まれているのです!

若い日本人女性の「素の自分をさらけ出して騒ぎたい」というインサイトがヒットの鍵!

ハロウィーン・ホラー・ナイトのターゲットは若い女性に設定されていました。理由は、秋の行楽シーズンにかけて若い女性を中心にしたレジャー需要が高まるという発見があったからです。ターゲットの理解を深めるために、森岡さんは彼女たちがハロウィーンに何を期待しているのかだけではなく、悩みやストレスの原因を深く聞き出し、総合的にターゲットの内面を把握することに努めたと言います。

【ポイント】
すると、日本の女性は海外の女性に比べて感情を抑制することを期待され、ストレスが溜まりやすい社会環境に置かれているということ。そして、それにも関わらずストレスを発散できる手段に恵まれていないことを発見します。

それらの洞察をもとにして、森岡さんは「素の自分をさらけだして騒ぎたい」という強烈なインサイトを導き出しました。

ハロウィンイベントで「思い切り叫んでストレス発散できる」という価値を提供

文化的にも社会的にもストレスを抱えた若い女性たち(ターゲット)は、「思い切り叫んでストレス発散できる」ことに価値を感じると想定しました。そして、感情をむき出しにして大声で叫んだり笑ったりしても「イタイ子やわあ」とは決して見られないようにするにはどうしたら良いのか、方法を考えたのです。

米国滞在経験がある森岡さんは、悪魔やゾンビの格好をした人々が街を練り歩く本場のハロウィーンの光景をヒントにしました。そうして、みんなで仮装をして「非日常の世界」に入り込みながら、ダークなものを見て驚いて、思う存分叫んでもらうというコンセプトが生まれ、「ハロウィーン・ホラー・ナイト」が誕生したのです。

久保真介
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ちなみに、当時のUSJはハリーポッターエリア開業のために莫大な資金を必要としていたため、予算にまったく余裕がなかったそうです。設備投資にお金をかけずにアイデアで集客を成功させた見事な事例ですね。

【事例②】小さい子供を持つ親の心理を射抜いたクリスマスCMで来場者数2倍を達成!

USJのクリスマスはギネス記録にもなったイルミネーションが有名ですが、ヒットのきっかけとなったのは森岡さんが仕掛けたとあるテレビCMでした。「子供と本気で楽しめるクリスマスはあと何回もない」という、親の切ない深層心理をえぐったCMです。

久保真介
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まさに、ハート・オープニング・インサイトの成功事例ですね!

このCMは、「いつか君が大きくなってクリスマスの魔法が解けてしまうまでに、あと何回こんなクリスマスが過ごせるかな…」という父親の少し寂しそうなナレーションが特徴的でしたが、これも実は計算され尽くされたものでした。

大人っぽい表情ができる少女をキャスティング。無邪気な姿とともに"少女から女性へと変わりつつある"姿も感じさせながら、先ほどの親目線のナレーション ── 感動的なCMの裏には、「親心」のインサイトを捉えた戦略があったのです。

そんなテレビCMの結果、イベント内容は変わってないにもかかわらず、USJのクリスマスイベントの売上は倍増したのです!

インサイトはどう見極める? 事例からわかる具体的な見つけ方と落とし穴

USJの事例からわかる通り、顧客インサイトを衝いたプロモーション戦略には絶大なパワーがあります。では、そんな顧客インサイトはどのようにして見つけたら良いのでしょうか?

顧客インサイトは基本的にインタビューや顧客の行動観察から見極めていきます。ただし、その過程で3つのポイントがあるので、解説していきます。

①インタビュー調査の落とし穴!── なぜマクドナルドのサラダは売れなかったのか?

顧客にインタビューして商品への意見や感想を聞くのがインサイト分析の基本ですが、インタビュー調査には落とし穴があります。それは、「インサイトは顧客自身も気づいていない」ということです!

久保真介
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この事実がよくわかるマクドナルドの事例を解説しましょう。

マクドナルドがインタビュー調査を行った結果、「ヘルシーなサラダが食べたい」という意見が多いとわかりました。これを受けて2006年に「サラダマック」を販売したのですが、売上がまったく伸びず、ほどなく販売終了。インタビューではヘルシー志向が強かったのに、実際の消費者の行動は真逆だったのです!

実際のところ、

  • 身体に悪いと分かってはいるけど、やっぱりガッツリ食べたい!
  • 普段は健康に気を使っているから、たまにはジャンクフードも食べたい!
  • マックに来たらポテトにコーラにビッグマックで決まりでしょ!

これが、マクドナルドに消費者が求めていた本音だったわけです。

この例からわかるように、インタビュー調査で本音を見つけることは困難です。慣れないインタビューという場面では普段とは違った思考回路で考えてしまいがちですし、本音を隠して良い顔をしてしまうこともあります。

このように、インタビューや統計データだけでは真実は掴みにくいことを理解したうえで、より掘り下げた調査が必要なのです。

久保真介
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一例として、サントリー「伊右衛門」のケースでは「『急須で淹れたお茶を一切飲んではならない』という法案が可決されることになりました。あなたは国民の代表として、どんな反論をしますか?」という質問をしたそうです。

このように、インタビューからインサイトを探り当てるためには回答者により深く考えてもらうための工夫が必要ですね。

②顧客インサイトの仮説は「n=1」から見つけ出す

マクドナルドの失敗例からわかる通り、単純にインタビューやアンケート調査をしてもインサイトは見つからないことがわかります。一人ひとりの顧客をもっと深く理解する必要があるのです。

顧客を深く分析するのに役立つのが、元P&Gのマーケター・西口一希さんが提唱する「N1分析」です。「N1」とは「n=1(標本数1)」つまり「たった一人に注目すること」を意味します。実在する顧客に対してインタビューやアンケートを行い、顧客の購買行動その奥の深層心理について徹底的に理解することに努める手法です。

【ポイント】
N1分析では、リピート率の高い「ロイヤル顧客」へのインタビューが特に大切だと西口さんは述べています。ロイヤル顧客が最初に商品を買ったきっかけは何なのか、どんなことがきっかけでリピートしようと決めのかなど、認知からロイヤル化までの「カスタマージャーニー」をお客さま一人ひとりに対して理解することで、ロイヤル顧客が感じている商品の価値を明らかにするのです。

久保真介
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N1分析についてもっと知りたい方は、以下の記事をご覧ください!

【要約&書評】『顧客起点マーケティング』とは? 元P&G・西口一希流のマーケティング手法を解説! 顧客起点マーケティングとは、P&G出身で、肌ラボやロクシタン、スマートニュースなどのマーケティングを手がけた西口一希さん...

 

「狂人」と「凡人」に注目するのがポイント

西口さんが「ロイヤル顧客」を重視しているのと同じように、森岡毅さんは「狂人」と「凡人」に注目すると良いと述べています。

【ポイント】
「狂人」とは、あるカテゴリー内の行動を夢中になって実践する人(=超ヘビーユーザー)、つまりは「マニア」とか「オタク」と呼ばれる人たちのことです。対して、「凡人」とは、何かにマニアックにならない、一般的な人のことをいいます。

両者の違いを生むのは欲求の強さです。狂人は貪欲に対象を追い、凡人はそれぞれに行動を支配する本能の出どころがあります。「狂人 = 熱狂的なファン」の分析は、顧客が何に魅力や喜びを感じているのかを探るヒントとなり、インサイトの発見に役立ちます

久保真介
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つまりは西口さんが「ロイヤル顧客」を重視しているのと同様、特徴的な人に注目することで、多くの意識に訴えかけられる潜在欲求のヒントが見つかるのです。

③統計データで仮説を徹底的に検証して「顧客インサイト」を見つけ出す

インサイトを探すには、まずは「ロイヤル顧客」や「狂人」へのインタビューや行動観察を行います。そして「一般顧客」や「凡人」へと範囲を広げて調査を行っていくなかで、インサイトの仮説を立てます。ただし、この段階ではまだ「仮説」であることに注意しましょう。見つけたインサイトの仮説が本当に正しいのかどうか検証する必要があるのです!

ここで使うのが統計データ、つまりアンケートなどの定量調査です。仮説をもとにキャッチコピーやCM動画などの案を何パターンか作ってみて、アンケート調査によって反応を見ます。このようにして、見つけたインサイトの一般性を確認するのです!

久保真介
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定量調査は「0から1を生み出す」ための調査としては不十分ですが、このように「検証」としては有効です。使うタイミングが重要ですね!

【まとめ】インサイトを射抜いたマーケティング戦略でビジネスを成功させよう!

インサイトは「顧客が商品を購入するかどうかを決定付けている、無意識下の価値観や態度」であり、マーケティング戦略立案の肝になるものです。インサイトを的確に衝いたマーケティングはお客さまの「この商品を買うべき理由(= KBF ; 購買決定要因)」を作り出し、ビジネスの成長に大いに貢献するのです。

購買決定要因・KBFとは? ─ マーケティング戦略立案の重要ポイントを解説! KBFという言葉を聞いたことがありますか? KFBとは「Key Buying Factor」の頭文字を取ったもので、「購買決定要因」...

しかし、インサイトは顧客自身も気付いていないものですので、インタビューやアンケートで本音を引き出すのは難しいです。実際の現場に行ったり、自分の消費行動を思い返したり、お客さまと直接話したりしながら、どのような調査をすれば顧客をより深く理解できるのか考えてみましょう。インサイトを見つけ出すにはある程度「センス」や「経験」が必要になりますが、それは普段の生活の中から「マーケティング脳」を鍛えておくことで磨かれるものなのです。

久保真介
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実際、日常の中には自分自身の行動も含め、マーケティングのヒントが溢れています。日頃からそのような目を持っておくことで、インサイトのヒントが見つかるのです!

インサイトを見抜く能力をはじめとするマーケティングのスキルや思考法は、仕事でマーケティングを担当している人だけでなくすべてのビジネスパーソンが身につけるべき大事なスキルです。フリーランスや店舗経営者として活動する人にとってはビジネス拡大に欠かせないものですし、会社の中で成果を上げるのにも役立ちます。

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サロン経営を猛烈な赤字でスタート。マーケティングを駆使しながら圧倒的な黒字化の仕組みを構築。サロン経営者にコンテンツセールスやコンサルをスタート。3年で複業月収8桁を達成。600名以上が登録する無料オンラインサロン(MAKE TIME)や、”ロイヤル顧客リピートで満席の仕組み”を構築できる完結型コンテンツを無料で提供。コンサルタントとして50件以上のサリンを年商800万~3000万以上UPさせた実績を持つ。現在では、サロン経営の仕組み化や、複業のサポートコンサルを継続中。

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